2015年7月30日木曜日

夏休み 41日目: ピクセルの容体が急変 ~ ER へ

木曜日は朝から猛暑で、いつもならキッチンカウンターの上で一日過ごすピクセルが、 午前中から一階のランドリールームの奥へ行って寝ていて、今日は調子が悪いのかも? と思ったのですが、頭を撫でると、ぐる~ぐる~といつものように喉を鳴らしていたので、猛暑の日には涼しい一階のランドリールームにいる方が安全だろうと思って、時々様子を見ていたのですが... 残念な事にジャックのサマースクールのイベントに家族で出かけている間に、ピクセルの容体が急変していました...
暑い日だったので、イベントの後、イベント会場の近くのお店でアイスクリームを買ったりして、家に帰ったのが 8 時頃。まだ明るくて家の中も気温が結構高く、ピクセルがランドリールームにいてくれる事を願っていたので、ランドリールームに横たわるピクセルを見た時にはほっとしたぐらいだったのですが、瞳孔が開いていて、一瞬死んでいるのかも? と思うぐらい動きがなく、名前を呼んで頭を撫でてみると、かすかに耳が動いたので、よかった、死んでなかった!! と思ったのですが、どう見てももう今すぐにでも死にそうな状況だったので、大声で旦那を呼び、そのまま ER へ... 
待ち時間もなくすぐに ER の獣医さんが診察と血液検査の結果を告げに戻って来たのですが「この状態でまだ生きている事自体がミラクル」と言われ、安楽死を勧められました。獣医さんの診立てでは、余命あと 10 分か、長くても 1 時間(もっても数時間)以内には確実に亡くなるとの事でした。今年の初めに自分の猫を見送った時の経験をブログにも書いていたのですが、その時の経験がこんなに早く役に立つとは、夢にも思っていませんでした。
もう何をしても助からない状態、と言われ(ここにいてももう打つ手がないのなら)「うちに連れて帰ります」と、途方に暮れて死にそうな猫を連れて家に帰るのではなく、ピクセルが嫌いな病院ではなく、家で最後を看取ってあげたいという確信に満ちた気持ちで、家に連れて帰ろうとしたら、驚いた獣医さんから「安楽死の費用はチャージしないから、このまま安楽死させてあげる方が猫にとっても苦しまなくていい」というオファーを提示されました。獣医さんは「安楽死は猫を殺すのではなく、猫を苦しみから解放してあげるためのもの」と言うのですが、亡くなるまでの間に、痛み止めのようなものを注射してもらえるかどうか旦那が聞くと、痛みは感じていない、と言われ、獣医さんが言う "苦しみからの解放" は、死ぬ間際に怒る痙攣や、不快感を安楽死によって経験せずに逝かせてあげるという事のようでした。とても優しい口調ではあったものの、安楽死はさせたくないという意向を伝えると、「連れて帰ってどうすると言うの? 死ぬまでずっとただ見てるの? What's the point of watching dying cat?」(← 猫が死ぬのをただ見ているだけなんて、辛いだけでしょう)と言う言葉には、「That's the whole point.」(猫も、見ている方も辛いかもしれないけれど、最後までちゃんと看取ってあげるのが家族の役目だと思うから... )と言うと、獣医さんが「死ぬ前には痙攣が起きて、猫が苦しい思いをする」というような話を具体的に説明してくれたのですが、猫の臨終を見て来た経験から、最後のほんの10 分 ~ 20 分の苦しむ姿を見たくないために、生き物の命を奪う事は(少なくとも)自分にはできない、と思いました。獣医さんやスタッフは、老齢の、死にかけている猫を連れて来て、また家に連れて帰ろうとする自分達にもとても優しく接してくれて、万が一気が変わって(苦しんでいる姿を見るに堪えなくなって)安楽死を選択したくなったら、真夜中でもいつでもいいから連れて来て下さいね、と言ってくれたのには少なからず感謝の念を感じました。多分絶対に安楽死はさせないと思っていても、途方に暮れてしまうような時に手を差し伸べてくれる人達がいてくれるのは有難いことだと思いました。安楽死を勧める獣医さんのアドバイスもあり、万が一の時用に腕にカテーテル(catheter)を取り付けた状態で家に連れて帰りました。

ちなみに、獣医さんに昨日まではキッチンカウンターに自分で飛び乗っていたり、割と普通にしていて、今日になって朝から暗くて涼しい所にじっとしていて、もしかしたら... と思っていたのだけれど、自分で階段を下りて歩いていたから、こんな状態になってしまうとは思っていなかったという話をしたら、血液検査の結果を見る限り、こんなにひどい結果の猫が、昨日まで普通にジャンプしたり歩いたりできていたというのは信じ難い...と言われました。獣医さんも自分達も、憶測でしかないものの、恐らく高齢のピクセルが、足を踏み外して高い所から落ちたりして、ひどい打撲か内出血をしているに違いない... と、短期間でこれだけ具合が急変する理由としては、十分考え得る可能性だと思いました。お年寄りの猫なので、いつかそういう事が起きるかもしれない(Mr.W も亡くなる前に階段から転げ落ちるというアクシデントがあったので)と思っていたのですが、自分が見ていない時にきっとどこかから落ちてしまったんだな...と思うと、老猫のための環境にはもっと気を配るべきだったかもしれない、と思いました。

獣医さんからは、家に連れて帰る途中の車の中で亡くなるかもしれない、とも言われていたのですが、ER から出て車に再び乗り込み、車を走らせながら、ピクセルの名前を呼ぶと、もうそんな力は全然ないはずなのに(獣医さん曰く、体の中はもう死んでいてもおかしくない状態)尻尾を振って喜んでいる仕草をしていて、あぁ、やっぱりピクセルも家に帰りたいんだな、と思い、銀色の診察台の上で薬を注入されて迎える最期じゃなくて本当によかったと思いました。何度か動物病院に入院した時も、自分や旦那が退院の為に迎えに来て、車に乗せると尻尾を振って喜んでいたので、きっと車のエンジンの音を聞いて安心したのだと思います。

そして家に帰り着いたのが夜 9 時過ぎ。ベッドルームへ連れて行き、万が一ベッドの上で亡くなっても良いように、タオルを敷いて、ピクセルを囲むように家族みんなで撫でたり、名前を呼んだりしていたら、ぐったりとしていたピクセルが、尻尾を動かしたり頭をもたげたり、かすかながらもぐる~ぐる~と喉を鳴らしたり... ここで点滴をするべきかどうか、少し悩んだのですが、獣医さんの言う事も一理ある(いたずらに死を長引かせるだけかもしれない)と思い、点滴はせずに水をスポイトで少しずつ飲ませたら、100 cc ぐらい飲んでその後は旦那が膝の上に抱えるようにしてピクセルとの最後の夜が始まりました。この先何が起きるのか、全く見当もつかないという状況ではなかったので、家族全員、割と落ち着いて最期を看取る心の準備ができていたのはよかったです。ジャックも、もしピクセルが逝きそうな時には、早朝でも起こしてもいい? と旦那に聞かれ、自分もピクセルの最期には一緒に見送りたい、と言ってピクセルの横で寝ていました。