2017年12月16日土曜日

突然ですがタレントオーディションに行ってみた...の巻 前編

昨日学校が終わってから冬休みに突入したばかりなジャックを連れて、今日は子供のタレントオーディションなるものに行って来ましたが、これって詐欺ぢゃないの? という疑惑は多少あったものの、でも面白そうなので行ってみたのですが、これが殊の外面白い体験だったので(いい意味で)このブログでもご紹介。まず、タレントオーディション系はものすごく詐欺が多いらしいので、うちの子をスターに!と思っている親御さん達は、事前に色々リサーチした上で申し込む方がよいと思います。今回のこのオーディションは、自分達が調べた限りでは完全な詐欺ではなさそうだという判断の元(無料だし)に出かけてみたのですが、詐欺でも詐欺じゃなくても、よほど子供に才能があって、タイミングよく仕事の依頼が来て、あっという間に大スター... にでもならない限り、基本的には親もエージェントも誰も儲からず、結局お金と時間と労力がかかるということを念頭に置いて申し込むべし!ということがまず最初に学んだことでした。

たまたま上の広告を Facebook で見かけて申し込んだのがオーディション前日の金曜日で、自分が忘年会もどきで外出している間、ジャックは旦那と一緒に課題の台詞の練習をしていました。ディズニーランドのCM用の台詞でしたが、英語なので自分には覚えきれないな~と思っていたら、ジャックは昨晩寝る前に覚えたから聞いてて、と自慢気に台詞を喋ってみてくれました。とは言え、初めての経験なので緊張する~とややドキドキなジャックに、別にタレントを目指しているわけでもないから、気楽にやればいいから、単なる ”経験” なんだから(^^) という気持ちでやって来た自分達が実に場違いであるということを知ったのは、オーディションに入る前の主催者の挨拶の時でした。

指定の時間に間に合うよう、空港の目の前にあるホテルのミーティングルームに行くと、見るからにカワイイ女の子を連れたお母さんやら、ちっちゃな体にちっちゃなドレスを着て(着せられた^^;)頭にもちっちゃなカチューシャを付けた赤ちゃんを連れた家族やら、いかにも GAP の広告にでも載っていそうな服を着たハンサムな幼児など、テレビの特集番組や映画 Bad Grandpa (2013)に出て来た美少女タレントコンテストに集まって来るような家族で溢れていました。一人、地味な出で立ちながらもインド人親子がいて、ハリウッドのインド人の需要は結構上がっているから、意外とこういう子がいい線行くのかも? と思いました。

旦那が書類を記入している間、先に席を確保しておこうと、ジャックと2人で3人掛けの空いている席に座っていたら、いかにもイベント担当なスーツ姿のおじさん(年配の人)がやってきて「前の方に空いている席があるから、そこへ行った方が早くオーディションを受けられますよ」と言うので、ジャックと2人で前から2列目の空いている席に移動。最前列に中途半端に1席空いていたので、旦那には書類を書き終わったらその席に座るように言って待っていました。待っている間、ジャックの寝癖のついた髪(車の中で寝ていたせいでせっかく寝癖を直して出て来たはずが、またボサ髪に!)を直そうと手で押さえつけたり、ふと見るとジャックが鼻水を垂らしているので、ダメだよ~っ鼻水なんてタレてちゃ!と会場内にあったティッシュペーパーを何枚か貰って来て鼻を拭いたり(ーー;

そうこうしているうちにオーディションの説明が始まったのですが、実は前の方に席を移るようにと話しかけて来たおじさん自体が主催者で、"Elimination" はオーディションが始まる前の待ち時間から既に始まっています、と冒頭の挨拶で言われ、おぉ~っ!まるで昔に読んだ漫画みたい!(本当だったんだ~と思いました) ちなみに何の漫画だったかは忘れましたが、オーディションで待っている間にイライラ感を顕わにした人達は全員「オーディションは終了しました。どうぞお帰りください」みたいに言われて、さらに激情。終始、のほほんと待っていた子が受かる、みたいなエピソードだったと記憶しています。詳細を書き始めると延々と続くので、主宰者の挨拶の中で日頃まったく接点がない芸能界の意外にもしっかりとした子役タレント募集にまつわるビジネスのしくみと基本理念? 心得をご紹介。言われてみれば非常にもっともな話なので、芸能界に入らなくても役に立つ心得だと思います。


  • 人前ではちょっとシャイ... なんてヤツは始めから来るべきではない (スミマセンっ、うちの子もシャイ&演技なんて全然ド素人 ← オーディションにのこのこ出て来てスミマセンっな感じでした) ちょっとかわいい、ちょっとハンサムで写真映りやテレビ映りがいい子は掃いて捨てるほどいるので、カメラの前で、見知らぬ観客やディレクターの前や、感情表現やら、台詞をきちんと言える、いつでも要求された演技ができる子じゃないとホントに要らないんだ、ということを実感

  • タレントが儲けて始めてエージェントが儲かるしくみで、売れなければ誰も儲からない=レッスン、旅費、その他経費は嵩むが基本自己負担(これを詐欺と受け取る人も多いようですが、芸能界はIT業界のように、G社のカリフォルニア本社で面接、と言ったら飛行機代やらホテル代にレンタカー、滞在中の食事代まで出たというような世界では全然ないです。低所得者層で子供をスターにして一攫千金を狙う人達はここでまず現実の壁に突き当たる模様)

  • リスクだらけのビジネス 海のものとも山のものともわからないタレント志願の子供を少しでも売るのが仕事(エージェント的にはタレントを売ってなんぼの世界)なのですが、これまた何が売れるのかは誰にもわからないので、エージェントにとってはリスクを取ること="take a risk" の連続で、その先には何の成功も約束されていない、ということを親は絶対に理解しておくべきだと思います。ただ、経済的に余裕があれば、どの世界にもあるようにお金の力で何千人の志望者を追い越してキャスティングディレクターに会う機会を早めたり、増やしたりすることはできる模様

  • 見るからにダメな人は瞬時に落とされている(Elimination=消去法でガンガン候補者を絞って行く) スカウトは毎年何千、何万という人達を選考しているので、話しても時間の無駄だと思う候補には極力時間をかけない模様。

  • 実は親(家族)を審査しているという事実。旦那は、将来その子が成長した時にどんな容貌になるのかを親を見て想像するのではないだろーか? などと言っていましたが、自分的には、家族のフルサポート無しではちょっと無理だということを伝えているのだと思いました。共働きの家庭で、家では母親が何でもやって、旦那が家でダラダラしているだけの家庭(← まさにうちの家庭)はダメっぽいことを言っていて、母子家庭が不利とか、そういう単純なものではないと思いますが、片親だけが働いていて、子供の面倒も見て、他州でのオーディションに連れて行ったりする際に必要な経済力がない人や、決められた時間までに遅刻せずに毎回行ける人(No show=ドタキャンはエージェントも信用を落とすのでそういう人は才能以前の問題らしい)、など。

  • 健康管理やスキンケア。目の下にクマがあってはいけない!十分な睡眠、正しい食生活で健康的な容姿を保つべし!というメッセージは、まったくもってそうだと思いました。これは芸能界に進まなくても実践すべきだと思いました。

  • 学業重視、アホはいらないという事実。アメリカの芸能界はルックス重視のバカ集団ではないのか、と安心するやら感心した内容でした。基本的に高校生でスポーツチームのトッププレイヤーなどにも適用されているルールなのですが、学校での成績が著しく悪い場合は、たとえ優勝候補のフットボールチームのクォーターバックでも試合に出して貰えない、というようなルールです。エージェントと契約して働くような場合には成績がオール3以上(4段階評価)や、標準以上でないといけないとのこと(要成績表らしいです) また、現在高校生でオーディションに来ている子に対しては、「大学は決まっていますか?」という質問と、大学に行く事が決まっていない子はオーディションをパスしないという話、そして、大学に行かない子には、「就職先は決まっていますか? あるいは既に仕事を持っていますか?」という質問を投げかけていて、こちらも「仕事もしていない(単にスターを夢見ている人)は要りません」とバッサリ。親元に同居していて、大学にも行かず、仕事もしていない、というタイプはもう全然ダメらしいですが、実に明確なルールでよいと思いました。思うに役者さんにしろ歌手にしろ、モデルにしろ、ある種特殊な才能(表現や記憶力)が必要で、注意力散漫で何も覚えられないような子には無理な仕事だと思いました。

  • 年齢にかかわらずプロフェッショナルであること。ショービジネスの世界できちんとやっていける人は、他のビジネスでもやっていけるだろうな、と思うぐらい、ビジネスの基本ルールを親も子供も守れるようでなければやっていけないな、と思いました。受け答えがちゃんとできること、約束を守れること、礼儀正しい事。本当に仕事の依頼が入った場合は、子供と言えど労働許可を取って働くちゃんとした仕事であることを認識する必要があることと、同様に親にもそういった基本的なビジネスルールが守れることを前提条件としているようでした。赤ちゃんに対しても同じで、親はうちの子超かわいい~と思って連れて来ると思うのですが、まず、会場で泣いてる赤ちゃんはダメ、結局赤ちゃんも、笑って欲しい時に笑い、扱いやすい子じゃなければ使えない、ということのようです。余談ですが、芸能ニュースなどでみる、タレントの乱れた生活やらドラッグ問題などはほんの一部であって、実際にはかなり真面目でお堅い子役予備軍の生活ぶりとのことでした。多分有名になってお金もどんどん入って舞い上がってしまうような子がドラッグやら飲酒やら、よからぬ方向へ行ってしまう可能性が大きいのかな? と思いました。

ま、だいたいそんな感じで、考えがちょっと甘かったね、パトラッシュ。でもせっかくここまで来たからオーディション受けてとっとと帰ろう... ということで、親も含め 100人弱ほどの人がいる会場内で 3 つのテーブルに別れてオーディション開始。主催者のおじさんのおかげで左端のテーブルでは2番目のオーディションでした。簡単な質疑応答の後、ジャックが練習して来た台詞を言い、「次はもう少し早く言ってみて」と言われ、同じ台詞を2回言って終了。カメラテストも何もない実に簡単なものでしたが、知らない人の前で間違えずに台詞を言えたジャックには親バカですが、「ジャックぅ~すご~いっ!」と思いました。自分にはできないことを難なくこなす姿に、ジャックも自分以上器用な子に育つかもしれない? と思ったり(^^) ところで、自分は説明の中の肝心な部分を理解していなかったのですが、オーディションの結果は夕方 6時半以降にテキストメッセージで通知され、オーディションをパスした場合、日曜日にもう一度面接があるということでした。送られて来たテキストメッセージには、明日また面接に来れますか? と書いてあり、ジャックも大喜びでした。自分達の人生で最大の詐欺に引っ掛かってるのかもしれないけどね(笑)という話をしつつ、一応会社のバックグラウンドチェックや、オーディションでジャックと話をしたスカウトの人をネットでチェックし、顔写真などと照らし合わせて本人だと確認した後、日曜日のミーティングの返事をしました。そのスカウトの人が過去に担当したタレントでパワーレンジャーサムライの赤レンジャーがいるということで、俳優さんの名前を言われたのですが役名の方しか頭に残っていない自分が思わず「Oh! ジェィデーン!!(目がハート)」と横から口を挟んだらスカウトのおじさんもニッコリしていました(多分親は横からゴチャゴチャ口を挟むべきではないのだと思ったのですが、赤レンジャー、なかなかよかったので^^;;) 旦那は、主宰者のおじさんが、前の席に移るように話しかけて来た時点でジャックはもしかしたら既に Elimination プロセスをパスしてたのかもしれない、とニンマリしていましたが、台詞が全然言えなかったら多分日曜日のミーティングのセッティングはなかっただろうな~と思いました。

実はこのオーディション、年に二回ラスベガスとLAでやっている iPOP というアメリカ最大のオーディションイベント参加者を募るオーディションで、決してディズニーのCMに出るためのもの、ではない(将来的にディズニーの番組のキャスティングディレクターの目に止まって... というパターンはあるかもしれませんが、それはあんまりなさそう)ということで、主催者の人も言っていましたが、現実的に考えること!誰が明日のスターになるかなど、誰にもわからないし、お金と時間の無駄に終わる事も多い、それが芸能界!スターになるよりパイロットになる方が全然安上がりな気がしますが、真に芸能界を目指す人達はみんな明日のスターを夢見て頑張っているのだな~と思いました。日曜日のミーティングの結果は後編を乞うご期待!