2018年1月17日水曜日

今更ながら、ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロ氏の「Never Let Me Go (2010)」

昨年ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏の原作を元にした映画、Never Let Me Go (2010)をやっと Netflix で見ましたが、これは絶対現実にやってそ~だ~(怖っ)と思いました。日本でも TBS でドラマ化して放映していたそうですが、自分が臓器移植を待っている側だったらきっと違った受け止め方をしたのだろうと思うのですが、難病などに見舞われることなく半世紀以上生きて来れた身としては、切ないとか、人権とか、愛とか、そういう部分を差し置いて、ただただ現実にありそうで「怖いなぁ」と思った映画でした。人の体には2つずつある臓器もあり、体の中からそのうち1つがなくなっても死に至るわけではないのだけれど、だんだんと動けなくなり、2回目、3回目と臓器を提供していくうちに、最後を迎える様子が、使える部品だけを取り除き、あとはただのゴミとなってしまう廃車になった車のようで、非常に暗い気分になりました。ちなみに、アメリカの運転免許証には、取得または更新の際に臓器を提供する、しない、の意思表示欄があり、臓器提供に Yes を付けた人の免許証には、Donor の表記がつくようになっています。自分が知る限りでは友人、知人達の多くは臓器提供に対しては ”人道的な選択” として Yes を付けていますが、自分にはその勇気はないなぁ... というのが正直なところで、いまだかつて一度も臓器提供に同意したことはない状態です。唯一臓器提供を前向きに検討することがあるとしたら、それは子供が難病で、親である自分の臓器で助かる見込みがある場合のみ?  かな? と。映画を見た後、日本の臓器移植ネットワークのサイトや、臓器移植法関連の情報を読みましたが、日本で初めて脳死判定後に4つの臓器提供者となった女性は、頭痛で倒れて救急車で運ばれたという経緯を知り、昨年 2 月にひどい頭痛で検査入院になった時の事が頭に浮かび、実に現実味のある話だと思いました。

クローン技術についてもこの映画を観た後に、日本の文部科学省の情報から、背中にヒトの耳がついているネズミの記事やら、いかにもただのガセねたっぽい記事まで色々と読んでみましたが、もしかして、地球上の生物がほぼ同じDNAを共有する理由や、世にも変わった動物が存在する理由は、失われた高度文明の科学者達の手による交雑胚の産物なのかも? 自分達自身が既にクローンのクローンなのかもしれない? などとあれこれ考えてしまいました。映画の感想としては、まぁまぁ...という感じで、おススメ度は低めです。もしかしたら原作の方が興味深いのかもしれません。